なついの日記

ときめきと恥の物語

めせもあの日2020

※正気に戻る前に書くことだけを考えたので色々支離滅裂ですが見逃してください

 

 

 

 

 

今日の感動をなんとか残したいと思って真面目な言葉を並べては消し並べては消して諦めの境地に入りつつある、ことばに当てはめて収まるような程度の感動ではなかったってことなんだと思う。

 

無観客ライブがエンタメの新しいスタンダードになってからの半年間、何十本も画面越しにステージを見つめてきた。いくつもの素晴らしいパフォーマンスを見せてもらったし、興奮も感動もたくさんあった。だけど、いかなる時も、生で見られなくて残念だなあ……という感情を押し殺していた。私たちがめせもあの現場の魅力に取り憑かれているのでそれはどうしようもないことだと思う。無観客配信はあくまでも代替品、下位互換だと感じるのはどうしようもない。そしてここからは想像になるけど、アイドルも我々ファンと同じようにもちろん''お客さんがいなくて残念だなあ''と少なからず感じているんじゃないだろうか。冷静に考えて、無機物と少数のスタッフしかいないからっぽの空間に向けて最高のパフォーマンスを届けるのは無理だ。私だったら発狂する。現場に1度でも足を運んだことがあればわかることだが、ライブの盛り上がり、「最高!」という空気感を醸成するのはアイドルとファンの熱いコミュニケーションであって、どちらか一方では成り立たない。私たちが画面越しで現場にいるのと同レベルで興奮を感ずるのが困難であることの何倍も、アイドルが以前のような空気感の「最高のパフォーマンス」をすることはものすごく難しいんじゃなかろうか。でも仕方ない。今は耐え忍ぶしかない。100%最高のライブを見られるときまで、お互い代替品で頑張るしかないね、というファンとアイドルの暗黙の了解もまた、新しいスタンダードのひとつになりつつあると、今日までは漠然と感じていた。

 

 

ところが2020年8月16日のめせもあはとんでもなかった。うーん、最高とか天才とかやばいとか既存の言葉だと表現が物足りないのでめせもあが最高を更新する度に新しい日本語を作ってほしいです。とにかく、私はこれが無観客という現実をすっかり忘れていたので我に返った時はキンブレを灯したアクティブ視聴者数千人が僕らは見えてました〜(ドッキリ大成功!)だったりしませんか?というお気持ちである。この半年間ずっと脳内に飼っていた悲愴感がきれいさっぱり吹き飛ばされた、ものすごい気迫で、ものすごい熱量で、底抜けに明るいライブだった。良い意味で緊張感がなくて超自然体で、それでいてばっちばちに白熱してた。Your IDの段階で全員ゾーンに入っていて、お互いのパフォーマンスに誘発されてアドレナリンが爆発、烏合之衆でインフレし続け後半のライブ定番ジゴロ〜ラキボあたりはもはや様子がおかしかった。

明るい、爽快な高揚感の中を9人が駆け抜けていったみたいな一瞬の1時間半だった。あー、もう全然ことばが追いつかないんだけど、本当に最高だったよ。セトリの全部が素晴らしかったけれど、オーラスのYou're the loveは思い出したら泣いてしまう。瞼に焼き付いているのは兄の「泣いている暇などない」というパート。一瞬だったから気のせいかもしれないけど涙を堪えているように見えて、はっとした。白服さんはこの記念ライブが無観客になってしまったということに殆ど触れず、最後のゆあざの前のMCで言及した時も悲愴感を滲ませなかった。兄がこの歌詞を歌った時、この底抜けに明るくて幸せな1時間半そのものが「泣いている暇などない」という決意のように思えた。なんて強いんだろうね。DDのスタッフさんが終演後に一言「強かった」と呟いていたけど、パフォーマンスの熱量の裏に秘められた決意に対する賞賛にも取れた。

 

去年の8月16日は3000キャパの豊洲PIT、超絶かっこいいヘアメイクに生バンド演奏や特別なセトリがあった。今回はセトリは事務所の曲のみでステージもいつものDD専用劇場ことキャパ800の平和島タウンホール。それでいて去年の方が良かったなんて言わせない最高の1日だった。9人揃ってれば大丈夫で最強ってことが証明されてしまった。私の狭い観測範囲でだけど、5人以上のアイドルグループがソロ回しではない単独公演という形で興行できているところはほとんどないと思う。果敢に客入れをしているハロプロもソロ演目のみのコンサートをしているような状況で、9人揃った完全なめせもあをステージに送り出すために尽力してくれたスタッフさんには本当に感謝が尽きない。途方もない苦労あってのことだと思う。芸能人やアイドル界隈でドミノ倒しの如く感染者が報告されている中で、今日まで9人が健康でいてくれたことは奇跡なんじゃないかな。最新で最強のめせもあを見せてくれて本当にありがとうございました。

 

2020.8.17 なつい