なついの日記

ときめきと恥の物語

Phantom Quest 感想まとめ

 

脈絡なくひたすらPQの感想を書き残すブログ。

何か思いついたら都度追記

 

 

11月5日に開幕したPQシーズン(野球みたいに言うな)本日の千秋楽の配信終了をもって終了してしまった。寂しい~!寂しいと感じるのは登場人物たちがただの役柄ではなく実体をもって板の上に生きていたからなんだろう。とても寂しい。

私は舞台というものを普段ほとんど見ないんだけど、ライブは初日に一番感動するわりに舞台は3~4回目くらいに一番感動のピークが来るというかうま味を味わえるみたいなところが面白い。今回は配信もあったから、前作のリトリガよりもシーズン中にどっぷり浸ることができてテラ王国がもうすっかり身近になったなあという感覚がある。

性根がアイドルオタクなので、ことアイドルが出ている舞台に関してはどうしても無意識にメタ視点で見てしまう癖がある。物語の行方よりもキャストの演技力とか歌唱力、配役の妙とかそういう所に感心しながら鑑賞する傾向はPQも然りだったんだけど、特に後半の休演日挟んだあたりからはそういう視点を拒むかのようなキャストの迫真の演技に負けて普通に感動して泣いた。それはそうと、メタ視点丸出しのキャスト別の感想を今からだーっと書いていきます。

 

ポーロ/りゅう

私のタイムラインでは超絶人気だったりゅうポーロ。気弱で苦労性な性格が一番最初のセリフの声色から滲み出てて演技力に脱帽。従者をやっている方の公演はだいぶ経ってから見たんだけど声色がポーロの時と違い過ぎてそれもびっくりだった。

 

マルコ/ようた

元からようたくんは度胸があるというか覚悟が決まっているというか、目的のために自分を捨てることを厭わない勢いのある人だな~と常々思っていたけど、そういうところがマルコの猪突猛進な部分に上手く生きていてとてもしっくりきた。

 

ポーロ/なぎ

りゅうポーロを先に見ていたこともあり、明るさが際立ってかわいいポーロだった。あとジャスパ・プーンタさんのプレイするゲームにゲスト出演していたんだけどそれがめちゃくちゃ面白かった。センスありすぎ。

 

マルコ/渚こうた

換気タイム前のソロ歌唱が回を増すごとによくなっていったのが印象的。あと従者の時の声が良かったな。渚こうたってみんなが深い話するタイミングでもふつうに「たのしい!」「しあわせー!」みたいな感じであんま裏側見せないイメージ勝手に持ってるけど裏でめちゃ努力してるのがパフォーマンスから伝わってくるところがアイドルだなっていつも思う。そして何より一番印象深いのがなるきタイムで登場したマル男、上手すぎてびびった。PQの全登場人物の中で二番目にマル男がかっこいい(一位はゼノ)

 

リアン/青野さん

正直な感想を言うと初日あたりは全然存在感なかったけど回を増すごとについつい目で追ってしまう存在になっていった。スポットが当たってない時の立ち振る舞いも針金が入ってるみたいなぴんとした佇まいで執事の学校にでも行かれたんでしょうか。アドリブタイムでリアンが呼ばれることが見た中でわりと多かったんだけど、真面目キャラなのにちゃんと面白くてずるかった。千秋楽の換気タイムでボニートの声真似するくだり、仕込み無しだったらアドリブMVPだと思う……研修生そんなに毎回追ってはないけど、自らボケに行ける人そんないなかった気がする、笑いが取れるのってアイドル的に重要なスキルだとマジで思うので今後が気になる

 

こぬさん/ボニート・ルーカス

浅井さんは作劇する時はまずキャストにどんなキャラクターを演じて欲しいか考えて作ると何度か仰っていて、実際前作のリトリガも今回のPQもそれオタクが観たかったやつや~~~!!!!!みたいなキャラが豊富なだけに浅井さんにとってのこぬさん解釈がホクの時から(他のキャラと比べて)予想外ではあったんだよね。でもじゃあどんなキャラクターがしっくりくるのかって自分で考えてもよくわかんなくて、こぬさんって他のDDタレントに比べるとアイドルとしてのキャラクターの癖があんまり見えないってことに気が付いた(もちろんちょこぼのオタク的にはそんなことないんだと思うが、、)こぬさんって極めて自然体でアイドル活動をしてるように見えるんだよな。そんなわけでボニート・ルーカスも最初見た時結構びっくりした。PQが二次元だったらボニートはなんとなくぽっちゃりキャラっぽいからこぬさんは全然痩せてるけどこぬさんの食べるの大好きなところが転じてボニートになったのかな???概念的デブキャラ????とか思っていた時がわたしにもありましたがこぬさんの独特な声質があのファニーなキャラ造形をよりキャッチ―にしてて気が付いたら立派なコメディリリーフがすっかり出来上がっていた。気まぐれプリンスさんがアフタートークで俺はやるならボニート・ルーカス!て言ってましたけど納得しかなかった。

 

れおくん/ルプス

「僕が情報提供したってことは、しー、ですからね!」のインパクト強すぎて初回から忘れられなかった。しーってなに?????あざとい!!!!!!大暴れする4人のジャスパをうまいこと回し、時には転がしたりなだめたりと大忙しでルプスだけ回替わり仕事多すぎたけど見てて不安になるところひとつもなかった。れおくん、MCの印象はあってもツッコミ入れてるイメージあんまなかったんだけどセンス光ってて株の上昇が止まらないです。あと歌の余韻の残し方が上手だな~と思った。残響がきれい。

 

あづくん/シレオ

初回、「ぶっ殺すぞ!!!!!!」を聴いた時にあーこれ全世界のあづ推し大爆発だなあ……と勝手に思った。パラゴンのライブを見に言った時に必ず持って帰る感想の一つが、あづくんはMCやアドリブが上手いなあ~ってやつで、頭の回転速いところばかり印象に残ってたんだけど演技もすごく良かった。三白眼な見た目が手伝ってるのもあるかもだけど役作りっていうのかな?中の人の存在感がゼロで、「シレオ」の完成度が高かったなと思う。あづくんのツッコミ好きとしてはルプス的なポジションも今後見てみたい。

 

とみーさん/ヨークス

既に何人ものメンバーやファンが絶賛しているようにさすがの演技だったんだけど、個人的にはなるきタイムの仕込みを毎回やっていた話をきいたときが一番びっくりだった。あの数のアドリブ全部考えたの!?!?なるきタイム本当に好きだったので心からお礼を言いたい。とみープロデュースでDDコント劇場をやってほしい。全通する。

換気タイム前の、曲名わかんないんだけどドルイドアウラが色々話を聞いて回っているときの歌のヨークスのソロパートが本当にすばらしくて、毎回聴き入っていた。ただの歌じゃなくて、歌でありセリフであるような感情のこもり方がすごかった。ヨークスのキャラソンがあったら聴きたい。

 

なるき/ドルイド

初日のあの虫の声のお時間、あまりにもキレ方がへっぽこすぎて笑いを取ろうとしていることすらわからなかったまであるけど数日後はすっかり板についていたのが印象深い。キレモードからいつものドルイドに戻る「虫の声、スタート!」の時の切り替えが小気味よくて好きだったな。歌は上手いのにとにかく緊張しいで泣き虫なイメージが先行していたので、演技の適性ありそうだなんて全然思ってなかったんだけどすごく良かった。なるきくんの細くて長くてひょろっとした体格と衣装とドルイドという役柄が本当にぴったり合ってて二次元から飛び出てきたみたいだった。なるきくんはよくサイコパス扱いされてるけど、裏がありそうってよりは無邪気な純粋悪がとても似合うと思うのでそういう役柄も見たい。

 

ぱっち/アウラ

アウラはキャラクターとしては、めせもあの先輩に(あえて)干されがちなぱっちくんがそのまんま役柄に落とし込まれていてとてもわかりやすかったんだけれども、それを毎回身体がちぎれそうなぐらい全力で演じているぱっちくんに毎回心の中で拍手をしていた。ぱっちくん本人への印象として、ポテンシャルあって器用なんだけど器用ゆえに有能なサブで落ち着いてしまう感じが特に初期はあったので、それもアウラと重なる部分が多くてぱっちくんはアウラに対してどう思ってるんだろう……とか思ってた。なるきくん演じるドルイドとの息の合い方が見事でバルト一座のコント感がいっそう鮮やかだった。そう、バルト一座。バルト一座ほんと~~~~に好きだった。ひょろっとした知的キャラのっぽとガタイ良くて派手なやつと中性的で小さくて小うるさいやつ(実際は周りがでかいだけでそんな小さくはない)3人組の絵面のまとまりの良さよ。それで掛け合いも軽妙で見ててすごい楽しかった。この3人で過ごしてきた時間、そしてこの先も旅を続けていくであろう未来に思いを馳せてしまう。こう、高橋留美子作品みたいな日常をイメージしてるんだけど。脳内で勝手にスピンオフ開催してる。

 

 

ジャスパのみなさん

ノクーソさんとセージさんは一回しかみてないんだけど、ノクーソさん(千秋楽)は物語世界とメタのぎりぎりのとこ歩きすぎてて終始スリリングなMCだった。あれってそういうアトラクションなんですか?超絶面白かったです。

バディ紹介のくだりでフィーネが手帳を破って渡し始めたの、私が見た中ではセージさんが最初だったんだけど受け取って読んだ時の苦笑すらイケメンで引いた。稽古場で「かっこよすぎてダメ」というダメ出しをされたらしいけどその時の白服さんの顔が見たい。切実に。

ゲールさんはかなり身体張ってるところが意外だったな。普段とにかく弄られてる印象あるけどふつうにツッコミもボケも物真似も器用にやっててめせもあメンバーのコント偏差値の高さを実感した。クラヴィスとゼノに無理やりじゃないズさせた回、めちゃくちゃ笑った。どこまで仕込んでたのかわからないけどルプスの扱い、アメとムチの使い方がうますぎて何度「裁判!!!!」と叫んだかわからん。

プーンタさんはふたを開けてみれば全通だったんだけど、毎回ほんとに楽しみに通った。見る前からこれは絶対に面白いと確信できるバラエティ力の高さに乾杯。初日がプーンタさん回だったんだけれども、「テラ王国で流行っている、ゲーム機の中に入れるゲーム(意訳)」っていうフォーマットだけで、あとは他のキャスト一回も出さず、PQの小ネタも挟まず、自前のネタだけであそこまで遊べる気まぐれプリンスさん、プロである。最終回は主要キャストに弄り返されてたの含めて完璧だった。今後もめせもあのお笑い担当として頑張ってほしい。

アドリブ大好きなので毎回のバディ紹介や換気タイムをとても楽しみにしていたんだけど、めせもあのトークってこんなんだったなと懐かしくなることが多かった。ジャスパ・イマガワもめっちゃ見たかった。

 

野崎弁当/クラヴィス王子

アイドル野崎弁当の歌って、歌よりも朗読に近しいと思う。ビブラートとかしゃくりとかこぶしよりも抑揚や歌詞の些細なニュアンスがよく表現された歌い方で個性があって好きなんだけど、ミュージカルにめちゃ合うよな。クラヴィス王子は相手のことを基本的に「君」と呼ぶけど、その二文字の発音がすごく好きだった。野崎さんって気を抜いてるときはちょっと舌足らずの甘い滑舌なのに演技や朗読でスイッチ入るとめちゃくちゃ滑舌よくなるんだよね。すごい。

ところでクラヴィス王子の王位継承権の話をしたいんだけどいいですか?まずクラヴィス王子は野崎弁当の「今までやった役で一番若い」かつ「自分より若い」という発言と、5年前からPQで陣頭指揮をとっているあたり若くても25~30くらいの年齢だと思うんだけど、その年でお芝居を見に行ったり遺跡調査というあまり国益には繋がらない王家の人間が自ら動かなくてもよさそうな分野に自ら首をつっこんでいるあたりからして、即位までわりと距離がありそうなんですよね。今の王様がそれなりに若いためまだ遊び暮らせるタイプの第一王子もしくはお兄さんが一人か二人はいて即位する可能性が低いタイプの王子かなと思うんですけど、個人的には後者であってほしいですね。わたし赤髪の白雪姫っていう王国ファンタジーな少女漫画がすごい好きなんだけど、お城で開かれるお祭りに旅芸人の一座が招待されて王子がこっそりゲスト出演するお話があって、そういうの積極的にやってほしい。王子の未来に幸あれ。

 

にーちゃん/ゼノ

初日の公演が終わったあとの弊アカウント周辺はゼノ……(ため息)って感じだった。

PQのキャラクターの多くは、「陽キャ」「陰キャ」「一匹狼」などと、特定の属性を明示する記号があらかじめつけられている。それをルプスがより際立てる役目を担っている。だけど、ゼノはそういった文脈の中に始めからいなかった。それはシナリオ的に言えばルプス(トレハン組合)の知らない人物だったからなのかもしれないけど、メタ的に言えばゼノが実はジーニであることが物語の重要なポイントで、ジーニという人物のアイデンティティはどんな属性よりも喪失と後悔を経験している所にあるからこそ最初からわかりやすく記号的に語ることができない。(国民の元彼です!ってルプスが言ったら始めからネタバレになっちゃうもんね)その、属性を掴ませない前半の演技が本当に良かった。わかりやすい記号に頼れない中でゼノが観客に示さなければいけないことは、”何か大きな後悔の上に生きている人物”ということだと思うが、そういう雰囲気、自責の香りが最初のシーンから漂っていて見事だったとしか言いようがない。

一番好きなセリフは、フィーネを追いかけて5年前のテンプス島に降り立った時のやつ。アーカイブがもう見れないから正しく思い出せないんだけど「元の世界に戻れなくなっても、俺は別にいいけど」みたいなやつ。この5年間、ゼノは自分が過ちを犯してフィーネとの関係が拗れる前の日々を何度懐かしんだんだろうと想像してしまう一言。は~~~~~~~~~~~~~なんなんなんなんなんなんなんなんだ。恐ろしいキャラクターだよ。なぜスタッフ投票でランクインしなかったのか心底わからない……

 

白服さん/フィーネ

前作のリトリガでは、一番最初の白服さん演じるノアが旧約聖書を朗読するシーンが鮮烈に脳に焼き付いている。他のメンバーが比較的地のキャラに近い役柄を演じている中でひとりだけ立っている土俵が違った白服さんに驚かされたのが懐かしい。

今作で演じるフィーネは、キャラクターは現実の白服さんに近いものの、演じる時間の幅がものすごく広い。5年前、現在、そしてもう一度戻ってきて、フィーネというキャラクターが劇中で過ごした年数を数えると10年にも及んで、時間が経過したぶんの演じ分けが見事で説得力がすごかった。前作でも幼少期、偽りの人格、本当の自分と3つの側面を演じ分けていたが、今回は意図的に別人を装ったりなどしない人物を時間の経過だけで綺麗に演じ分けていてさすがだな~と思った。

白服さんの歌は、ジャニーズみたいな甘めの癖のあるわりと王道なアイドル歌唱のイメージだったけど、ミュージカルになるとこんなに変わるんだ!という驚きが今作では大きかった。音のひとつひとつの発音が丁寧でとても耳触りが良くて、聴いていて気持ちよかった。特にサ行の音が、空気と舌がちゃんと噛んでる感じ(?)がすごく良かった。ところでフィーネちゃんってダンス経験ないと思うんだけど、序盤のバルト一座に巻き込まれて踊るルーザーズソングでとても素人とは思えないしなやかさを発揮していてつい目を奪われてしまったよな。ウルトラ長台詞も場面の状況と相まってとても爽快?爽快っていうか聴いててスカッとしたんだよな~。あれ早口言葉をかまずに言えた時の快感を疑似体験したのかな。面白いだけじゃなく気持ちよかった。

最後の懺悔のシーンで毎回号泣していて、配信で見ててもわかるくらい鼻水が糸引いててあれを一日2回やってるのかと思うと脱水症状にならないか心配になるレベルだった。すごい。石が見つかったあとの月が~の~ぼ~る~っていう歌詞のところ、丸い月を指で描く振付が好きで毎回見入っていたな。フィーネは10年の歳月の中で泣いたり怒ったり喜んだり笑ったりと感情豊かなキャラクターだったけど、その喜怒哀楽のグラデーションの幅広さというか、ほんとに演技の引き出しが多いな~とおもった。これ一生言ってるんだけど白服さんはいつか吉田修一作品に出てくれ

 

 

とみたけ/ディアナ

最初、キャストと役柄が発表になった時に「看板役者」という肩書きを読んで、控え目に言って爆発した。とみたんはアイドルとしてのスキル値(ダンス、歌、トーク、ビジュアルetc)が全部かなり高くて、MeseMoa.の中でもすごく目立つメンバーだけど、だからと言っていつも真ん中にいるわけじゃない。立ち位置としてはスーパーサブ(兼飛び道具)に近くて、とくに歌ではその歌唱力を信頼されて全体のクオリティを底上げするみたいな役割にいる(これは兄もそう)。といっても全てにおいてがそうということでもなく、特に最近は世間的にはK-popみたいに役割をはっきり決めるグループが多い中でMeseMoa.はむしろそれに逆行する形でメンバーに任される役割がランダムかつ均等化している傾向があるような気がするけど、それでもとみたんは一番とか真ん中とか、そういう立ち位置に回ることが実はそんなに多くない。二人いる一番のうちの一人とかはよくあるけど、ひとりでわかりやすくド真ん中にいることはあんまりない。たぶん

個人的には、MeseMoa.みたいなグループの在り方がすごく好きだ。それぞれがそれぞれの得意なことを役割として持っていてそこには優劣がなく、グループが最大限の力を発揮できる形に最適化されている。すばらしい団体芸だといつも思う。だから、その団体芸の中にいるとみたんが好きだ。そんなわけで、推しに一番になってほしい!今すぐセンター曲ほしい!みたいに思ったこともそんなにない。もちろん来たら来たで爆発するけど、センターじゃない曲でもとみたんの魅力が活かされるパートが必ずあるし、任された役割で120点叩き出せるのがとみたけだから正直なんでもおいしい。

だからこそ、MeseMoa.の枠を飛び出した、DDのミュージカルの中で看板役者のとみたんが見られることがしぬほど嬉しかった。最初は役柄の職業として”看板”なのかと思っていたけど、ふたを開けてみればミュージカルそのものの真ん中にいて本当に嬉しかった。ミュージカルというフィールドに”役者”という役柄、とみたけの歌声が最大出力で発揮できるベストオブベストな環境である。神様仏様浅井さやか様。

ディアナは底抜けに明るい、とにかく明るくて前向きなキャラクターで、負けず嫌いで、素直で、単純で、世界中のありとあらゆるポジティブなものを集めて擬人化したような徹底的に”陽”な存在だった。普段のとみたんの延長にいるようで全然違う、あてがきなようでしっかり差異があるディアナに対し、陽キャに見えて実は違うとみたんがどんなことを思っているのか知りたくてしょうがない。”ウザいくらい前向き”なディアナがとみたんの中に何を残していったのか、語られる日を待ちわびているけど、語られなくても今後のアイドル活動の中で何か見えるのかもしれない。たのしみ!

ディアナの印象に残っているシーン、公演の数だけたくさんあって書ききれないけど、毎回楽しみにしていたのはクエスト説明会でのOverture~~~~~↑↑↑↑↑っていう歌割。翼が生えたみたいな、ぐいーんて遠くまでいっきに飛んでいくパワフルな歌声が最高。とみたんなら声帯で発電できそう。それから、クエストで再会した(と思っていた)時の、握手して名前を呼ぶところ。他にも名前を呼ぶところって何回かあるけど、短い音に色んな色の感情が載っていていつも聴いてはっとする。(これ白服さんもすごい上手なやつ)

ディアナは歌って踊ることが大好きで、能天気にも「無理に心をこじ開けなくても、一緒に歌って踊れば自然に開く」なんて思っている。それがフィーネ相手にはうまくいかないから後半面白いんだけど、ともかくディアナが今までの人生でそれを武器に多くの人を虜にしてきたに違いない、だからこんなに自信があるのかと納得せざるを得ない歌声で溢れていた。看板役者っていう役なんだから、他のキャストに歌や演技で押し負ければ名前だけの説得力のないキャラクターになってしまう。でも浅井さんの信頼にばっちり応えて看板役者ディアナを演じきったとみたけ、かっこよかった。

パンフレットに載っている対談で話していた。『Cry For The Moon』の時には本来の自分との乖離から役作りに悩んだ嵐のような底抜けに明るい役柄も、いろんな作品を経験する中で「楽しんでやればいいんだ」ということに気づいたら悩まずにできる気がしたんだって。そうして生まれたディアナというキャラクターを、あの量のセリフを頭に入れるところから始まって、本当に大変だったんだろうと思うけど、ステージ上で本当に楽しそうに演じていた。嘘偽りなくディアナはディアナとして息をしていて、その明るさ前向きさは確かなものに見えた。ディアナを演じきったことが、自信になるだけじゃなく、とみたんがフィーネやゼノのように泣いたり悔やんだりしているときに前を向けるきっかけになることを願っている。